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2020年9月の記事一覧

いじめ防止基本方針について

 

学校いじめ防止基本方針
白河市立みさか小学校
1 基本方針
(1)いじめの基本認識
  ① いじめは、重大な人権侵害行為であるが、どの子にも、どの学校にも起こりうるものである。
  ② いじめは、教師の目の届かないところで起きるものである。
  ③ いじめは、時として被害者と加害者が入れ替わりながら繰り返される。
  ④ 暴力を伴わないいじめであっても、場合によっては、重大事態となることがある。
  ⑤ 学級や部活動の無秩序や閉鎖性などの集団の構造上の問題から発生することがある。
  ⑥ 加害者本人だけでなく、「観衆」(はやし立てたりおもしろがったりする存在)や「傍観者」(周辺で暗黙の了解を与えている者)が存在する。
(2)いじめの定義
  児童に対して、当該児童が在籍する学校に在籍している等、当該児童と一定の人間関係にある他の児童が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む) であって、当該行為の対象となった児童が心身の苦痛を感じているもの。
 〔いじめ防止対策推進法第2条の規定による〕
 「いじめ」に当たるかどうかの判断は、次の点を踏まえて判断すること。
  ① いじめられた児童の立場に立ち、短期でも軽度でも解消されたと判断したものでも、いじめられた児童生徒が感じる被害性に着目すること。
  ② 特定の教職員での判断ではなく、法律第22条「学校におけるいじめの防止等の対策のための組織」を活用して判断すること。
  ③ 物理的な影響とは、身体的影響のほか金品をたかられたり、嫌なことを無理矢理させられたりすることなどの行為まで含んでいること。
  ④ 児童生徒の生命、身体および財産に重大な被害が生じるいじめの場合には、教育的配慮や保護者の意向を踏まえて警察と連携した対応をすること。
(3)いじめと考える態様(例)
  ① 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句を言われる。
   ア 身体や動作について不快な言葉を言われる。
   イ 本人の嫌がるあだ名で呼ばれる。
  ② 仲間はずれ、集団による無視をされる。
   ア 対象の子が来ると、その場からみんないなくなる。
   イ 遊びやゲームに意識的に入れない。
   ウ 席を離される。
  ③ 故意にぶつかられたり、叩かれたり、蹴られたりする。
   ア わざとぶつかられたり、通るときに足をかけられたりする。
   イ 叩く、殴る、蹴る、つねる等が繰り返される。
   ウ 遊びと称して対象の子が技をかけられる。
  ④ 金品を要求されたり、隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする。
   ア 恐喝、たかり、物を売りつけられる、「借りる」と称して返さない。
   イ 持ち物を盗まれたり、隠されたり、落書きをされたり、捨てられたりする。
   ウ 靴に画鋲やガムをいられる。
  ⑤ 嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする。
   ア 使い走りをさせられたり、万引きやかつ上げを強要されたり、登下校時に荷物を強制的に持たされたりする。
   イ 笑われるようなこと、恥ずかしいことを無理矢理させられる。
   ウ 衣服を脱がされたり、髪の毛を切られたりする。
  ⑥ パソコン、情報端末(携帯電話、スマートフォンなど)、ゲーム機等で誹謗中傷や嫌なことをされる。
   ア ネット上の掲示板やブログ等に誹謗中傷の情報を載せられる。
   イ いたずらや脅迫メールが送られる。
   ウ SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のグループから故意に外される。
 
2 いじめ防止等のための取組
(1) いじめの未然防止のための取組
  ① 児童生徒がいじめを考える取組の実施
   ア 児童会を中心とした「いじめ防止キャンペーン」や全校的な場での話し合いを実施する
   イ すべての学級で「いじめはいけない」ことや、「何がいじめなのか」について指導を行う。
   ウ すべての学校で「ネット上のいじめ」をはじめとする情報モラルについての指導を行う。
  ② 保護者との連携の強化(下記のアかイのどちらかは実施する。)
   ア 参観日や懇談会におけるいじめ防止に関する話し合いの場をもつ。
   イ 家庭教育学級等でいじめ防止に関する講演会等を実施する。
  ③ いじめ対策に関する共通理解
   ア いじめ対策の方針や手だてを教職員が共通理解するための研修会をもつ。
   イ 保護者会等で、学校のいじめ対策に関する説明の場をもつ。
  ④ Q-Uテストによる客観的実態把握
   ア 児童生徒の学級生活や学校生活の情報や学級集団についての情報を得て、児童生徒への対応や学級経営の改善箇所を見いだし対応する。
(2)いじめの早期発見に係る取組
  ① 定期的なアンケート調査の実施
   ア 児童対象のいじめに関するアンケート調査を年間5回実施する。
     実施時期・・・5.7.9.11.1月に各1回 
   イ 保護者対象のアンケート調査を年間3回実施する。
     実施時期・・・6月・10月・2月 
  ② 個別面談の実施
   ア 教育相談を実施し、個別に様子を把握する。    実施時期・・・11月
   イ 個別面談を実施し、保護者から様子を把握する。  実施時期・・・12月
  ③ 校外の組織との連携強化
   ア 子ども見守り隊との意見交換会を実施する。(白河第二小学校との連携)
   イ 児童の通学や地域での生活の様子について情報収集の機会をもつ。(白河第二中学校と連携)
 
3 いじめ防止及び対応のための組織
(1)組織の設置
  いじめ防止等の取組の推進や評価、及びいじめ発生時の対応を中核となって行うために次の組織を設ける。
  ① 名 称 「みさか小いじめ防止対策委員会」
  ② 構成員  校長、教頭、教務主任、生徒指導主事、各学年主任、養護教諭、スクールカウンセラー
  ③ 役 割
   ア 学校いじめ防止基本方針に基づく取組の実施、及び年間計画の作成、検証、修正
   イ いじめの相談、通報の窓口
   ウ いじめの疑い等の情報、児童の問題行動などに係る情報の収集と記録、共有
   エ いじめの疑いに係る情報があった場合の組織的対応のための連絡・調整
   オ いじめや解決すべきトラブルが発生した場合の対処
    (会議の開催、情報の迅速な共有、関係児童の事実関係の把握、指導や支援体制の構築、対応方針決定、保護者への対応、市教委への報告など)
(2)組織での対応の留意点
  ① いじめられた児童への支援
    事実の確認によりいじめがあったことが確認された場合、いじめを止めさせ、再発防止のため必要に応じて心理・福祉等の専門的知識を有する者の協力を得ていじめを受けた児童及びその保護者への支援や助言を行う。
  ② 取り巻きや傍観者への指導
    いじめに同調したり、見ていただけの児童に対しても、自分の問題として捉えさせ、いじめを受けた者の立場に立って、そのつらさや悔しさについて考えさせ、行動の変容につなげる。
  ③ 犯罪行為として取り扱われるべきいじめへの対処
    いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認められるときは、市教育委員会及び所轄警察署と連携して対処する。特に、いじめを受けた児童の生命、身体又は財産に重大な被害が生じるおそれがあると校長が判断し緊急性があるときには、直ちに警察署に通報し、協力を仰ぐ。
  ④ ネット上の書き込み等への対応
    ネット上に不適切な書き込み等があった場合、「いじめ防止対策委員会」において対応を協議し、関係児童から聞き取り等をを行い、被害にあった児童のケア等必要な支援を行う。
    また、書き込みの削除や書き込んだ事案への対応については、必要に応じて、警察署や法務省人権擁護部等と連携して対応する。
 
   ⑤ いじめの認知及び市教委への報告
    いじめを認知した場合は、市教委に「いじめに関する報告書」を提出する。また、いじめの指導後3か月間経過を観察し、いじめられた児童の状況について市教委に報告する。
(3)いじめの解消
    いじめは、単に謝罪をもって安易に解消することはできない。解消している状態とは、少なくとも以下の2つの要件が満たされている必要がある。
   ア いじめに係る行為が止んでいること。
   (被害児童に対する心理的又は物理的な影響を与える行為が止んでいる状態が、少なくとも3か月を目安に相当の期間継続していること。)
   イ 被害児童が心身の苦痛を感じていないこと。
   (いじめが再発する可能性が十分にあり得ることを踏まえ、日常的に注意深く観察すること。)
 
4 重大事態発生時の対応
(1)重大事態に該当するいじめ
  ① いじめにより生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき
   ア 児童が自殺を企図した場合
   イ 身体に重大な障害を負った場合
   ウ 金品等に重大な被害を被った場合
   エ 精神性の疾患を発症した場合
  ② いじめにより相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあるとき
   ※ 相当の期間とは、不登校の定義を踏まえ、年間30日を目安とする。ただし、児童生徒が一定期間連続して欠席しているような場合には、上記目安にかかわらず、学校の判断により迅速に調査を行う
  ③ 児童や保護者からいじめにより上記のような重大事態に至ったという申立があったとき。
(2)重大事態の報告
   重大事態が発生した場合は、白河市教育委員会に迅速に報告する。
(3)重大事態の調査
  ① 調査の実施
   ア 重大事態の報告内容に基づき、市教育委員会が、その事案の調査を行う主体やどのような調査組織とするのかを判断する。
   イ 学校が調査主体となる場合、市教育委員会から指導助言を得ながら実施し、「白河市いじめ防止対策委員会」から人的派遣を得る。
   ウ 市教育委員会が主体となって調査を実施する場合は、「白河市いじめ防止対策委員会」が主体となって調査を実施する。
   エ 重大事態が発生した場合は、調査組織の指示に従いアンケート調査等を実施し、調査組織に速やかに提出する。その際、被害児童の学校復帰が阻害されないよう配慮する。
   オ いじめを受けた児童及び保護者に対しては、学校として説明責任があることを自覚し、真摯に情報を提供する。その際個人情報の保護に留意する。
5 年間計画

 
児童への指導
児童の取組
面談・アンケート実施
 
校内研修
保護者等への公表
評価計画
 
4月

 
いじめ相談ダイヤルの周知
児童会総会
情報モラル教室


 
学校基本方針の説明
PTA総会・保護者会での説明


 
5月
 
いじめについて考える学級活動(各学年) 第1回ミニアンケート
 
第1回見守り隊総会
 

 
6月
 

 
第1回保護者アンケート
家庭訪問
学年懇談会
方部懇談会

 
7月
 

 
第2回ミニアンケート
 

 

 
8月
 

 

 

 

 
9月
 
ネットいじめについて考える活動(各学年) 第3回ミニアンケート
 

 

 
10月
 

 
第2回保護者アンケート
 

 

 
11月
 
各学年ごとの話し合い
 
教育相談
第4回ミニアンケート

 

 
12月
 
取組反省
 
個別面談
 

 
学校評価
 
1月
 

 
第5回ミニアンケート
 

 

 
2月
 
次年度計画策定
 
第3回保護者アンケート
 
学年懇談会
情報モラル教室

 
3月
 

 

 
第2回見守り隊総会
 
評価結果公表
 
 
6 評価と改善
(1)学校評価に合わせ、いじめ防止基本方針の取組についての評価を行う。評価方法は学校評価に準ずる。
(2)評価の結果を踏まえ、年度ごとに次年度の改善を行う。