表郷小学校

表郷小の校歌(LIVE No.3より)

 まず、次の詩をみなさんは、聞いたことがあるでしょうか。

  春のうた

かえるは冬のあいだは土の中にいて春になると地上に出てきます。
そのはじめての日のうた。

ほっ まぶしいな。
ほっ うれしいな。

みずは つるつる、/ かぜは そよそよ。
ケルルン クック。/ ああいいにおいだ。
ケルルン クック。

ほっ いぬのふぐりがさいている。
ほっ おおきなくもがうごいてくる。

ケルルン クック。/ ケルルン クック。

 この詩は、春、かえるが土の中から出てきて、地面から顔を出した時の喜びを歌っている「春のうた」という詩です。

 この詩の作者は、かえるの詩人と呼ばれた、草野心平さんです。心平さんは、かえるをモチーフにした、たくさんの詩を作りました。中には、こんな?な詩も作っています。

 

 

     

 この詩のタイトルは、わかりますか?というより、そもそも、これは詩なの?という疑問が先に来そうですが。この詩のタイトルは・・・「冬眠」。そう、カエルが土の中で冬眠している様子を表現しています。冬眠しているカエルは、何も語りません。動きもしません。ただ、じっと眠っている。それを、黒丸一つで表す創造力。なんと素敵じゃありませんか。

 こんな素敵な詩の作者である草野心平さんが、我が表郷小学校の校歌を作詞しています。

わが故郷の美しさ / みどり関山 社川
ここにして われらは学ぶ / 春夏秋冬 扶けあいつつ
大いなる 未来めざして / 表郷 表郷

われらが母校 / 栄えある母校

数多くある文化財 / われらは誇る 伝統を
遙かなる 那須連峰よ / あの高さこそ われらが理想
進もうよ 腕(かいな)組みつつ / 表郷 表郷

われらが母校 / 輝く母校

 自然を愛し、地域を愛し、人を愛した草野心平さんらしい、そして、表郷のよさを数少ない言葉で、見事に表現している校歌だと、しみじみ思います。