表郷小学校

自分の限界に挑戦!(続き)

 さて、今回、あってはならない出来事がありました。それは、2年生の男子のレースで、計測用のストップウォッチに不具合が起き、記録がとれないという事態が起きたのです。その報告が私のところに届いて、私は相談してすぐに、2年生男子の再レースを決めました。これは、2年男子の子どもたちには、本当に申し訳ないことです。一回でよい本番を、二回走るわけですから。しかし、記録をきちんと残すためには、それしかないという結論でした。2年男子の子どもたちには、事情を説明し、謝罪し、そして、再レースをさせてほしいとお願いしました。中には、一度目のマラソンで全ての力を出し切った子どもたちもいました。しかし、2年男子の子どもたちは、もう一度、走ることを了解してくれました。そうして、6年生のレースが終わった後に、再レースを実施しました。このことは、レース前に、メールで保護者の皆様にも、お伝えしました。一番最後のレースにもかかわらず、多くの保護者の皆様が残ってくださり、子どもたちを応援してくださいました。2年男子の子どもたちは、2回目も、最後まで頑張って走りきりました。

 今回のことは、機械の不具合という不可抗力ではありますが、それでも、やはり、あってはいけない出来事だと思っています。子どもたちは、その一回しかない本番に向け、練習を重ね、本番で全てを出し切って、必死に取り組んでいるのです。やり直しがない本番だから、つらいマラソンでも、覚悟を決めて、勇気を振り絞り、挑戦するのです。それに、私たち教師は、その思いを受け止め、同じように覚悟を持って、子どもたちの頑張りを支えなければならないのです。ですから、今回のことは、二度と起きてはいけないこととして、全職員で確認しました。そして、そんな私たちは、健気に頑張る子どもたちと、その子どもたちを温かく応援する保護者の皆様に、助けられていることを再確認しました。

 最後に、うれしい話。応援にいらっしゃった、ある保護者の方が、こんな話をされていました。それは、6年生の女子の中に、「いつも応援してくれて、ありがとうございます。」と挨拶していった子どもがいたというのです。孤独で苦しいマラソンではありますが、沿道から応援してくださる声が、パワーになって子どもたちを支えてくれます。それに対して、感謝の言葉を述べた子どもがいたというのです。それを聞いて、本当にうれしくなりました。

 こうして、いろいろあった今年のマラソン記録会は終わりました。保護者の皆様には、本当にお世話になりました。ありがとうございました。